そして、幸せの制約を。

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俺の目はどこかオカシイのかもしれない。


特定の人間に限って、体の一部に“輪っか”が付いているように見えるのだ。

“輪っか”を付けている人間は不特定多数で、身につけている位置もそれぞれ違う。

場所によってはアブノーマルだ。普通じゃない。



「お前の首に“輪っか”ついてるよ」



友人に、先生に、通りすがりの女子高校生に試みる些細な指摘も虚しく、特殊な性癖でもあるのかと誰もが俺の神経を疑うらしい。

言わせてもらうが、此方としてはお前らの人間性を疑いたい。


不特定多数の人間が身につける、俺にしか見えない不思議な輪。


今日も神妙な気分で道行く人の“輪っか”を眺めていると、妙な女に遭遇した。


彼女は輪っかのついている奴らを──飼っているらしい。


なんだ。

ここに俺以上にオカシな奴がいるんじゃないか。






(女主攻(ロクデナシヒロイン)/逆ハー/主従……等の表現あり)