作品コメント
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- 小日向 華
一生懸命生きた女総長
主人公は女総長。
愛のない家庭に育ちながらも真っ直ぐで強く生きる。
かけがえのない仲間に囲まれて過ごすも自分をしっかりもってるが故に自分を苦しめる不器用な主人公に時間を忘れてのめり込みました。
暴走族系はありふれてるけどこの作品はそんな中に埋もれて欲しくない素晴らしい作品だと思いました。 - NOEL
仲間を愛する美しきレディースの最後の恋
仲間意識が高いレディースの話。個人的には好きですし、仲間の大切さを何度も感じ取れました。
しかしラストが残念です。
主人公の死は一番の見せ場で大切な点だと思います。作者さまもそう考えて、麻美の死後をつらつらと哲や花蓮メンバー視点、拓斗編で“麻美が愛されていた事実”を書いたのでしょう。
しかしそれが長すぎて、引退パレード後の死という感動的なシーンの余韻に浸れず、ずるずると文章が続いた末の完結。なんだかくどくて、それまでの気高く強い麻美の印象が薄れ萎えました。
個人的には、哲が線香をあげに行き花蓮メンバーに会い、麻美に愛し愛されたことを、"麻美が最後に愛した哲"の視点だけで短く終わらせた方がスッキリしたと思います。
書きたい、伝えたい。だから書いてしまう。私も書き手の一人なのでその気持ちも分かりますが、何が一番の山場なのか。何を最後に持ってきたら美しく終われるか。
それを意識して、思いきって会話などを減らすことも大切だと思います。
それでも、各キャラの気持ちや麻美の花蓮にかける想いが強く伝わってくる素敵な小説でした。 - 霧桐朔耶
それぞれの気持ち
麻美を取り巻く人々のそれぞれの気持ちがとてもよく表されていて、読んでいて切なくなる作品でした。
暴走族物はよくあるのですが、主人公であるレディースの総長が亡くなる、という設定の話は初めてで、どんな話なのかとワクワクしながら読んでいました。最後まで読んでびっくり。想像以上でした。
麻美がどれだけ花蓮の事を大切に想っているか、また、哲がどんな気持ちで麻美を見ているのかなど、とてもわかりやすく表現されていて、読んでいて切なくなりました。麻美の最後が近づくたび、ハラハラしてドキドキして…最期が近づいてほしくない、と思ってしまいました。
サブキャラもとても魅力的で、視点がコロコロと変わるわけでもないのに此処まで麻美を想う色んな人の気持ちが表現できている事に驚きました。
ただ少し残念だったのは、会話文の所。会話文が続き情景描写が薄くなると、誰が喋っているのかわからなくなってしまう所が所々ありました。もう少し情景描写を入れれば更に良くなるのではないかな、と思いました。
しかし内容的にはとても良かったです。これからも応援しています。
更新、頑張ってください。