作品コメント
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- 慧
初恋の人
中学生から大学生に。
『子供』から『大人』へ。
中学時代の初恋の苦い思い出から、傷付く事を恐れて真剣な恋をせず『それなり』にしか付き合わなかった主人公。
成人式で初恋の人に会い告白することができ……
と、リアルさのなかに切なさや儚さや。沢山のものがつまった小説です。
わたしの大好きな『各駅停車』シリーズとリンクしていてさらに楽しく読むことができました!
綺麗な世界観が、切なさと爽やかさをとても印象強くする作品です。
ラストの心温まる切なさを、是非楽しんでもらいたいです。 - 杏花
淡く、そして切なく。
中学時代の初恋。
それは切なくも大切な思い出。
大好きな彼女の視線の先に自分がいない事を実感すればするほど、臆病さが彼の中に渦巻くようで。
想いを伝えられない、伝えても意味がないと悟っているもどかしさ。好きが溢れる度にどうしようもなくなってしまうふがいなさ。
そんな彼の感情が丁寧に、よりリアルに描かれていました。
そんな初恋があり、傷つく事を恐れていた智也が迎える成人式。
期待感と複雑な感情が入り混じる中で、再会した彼女。
あの時言えなかった想いがさらりと言葉になったのは、彼が大人になったからなのでしょうか。
前に歩き出す智也の幸せを願います。
作品を読み終えた後、ふと初恋の人の笑顔が浮かびました。
素敵な作品ありがとうございました。 - 高瀬なるみ
色褪せない初恋の思い出
毎回“それなり”程度付き合っていて最終的にフラれてしまう智也。
そんな彼には中学時代に初恋がいて、そして成人式で再会することになって――
好きな人だからこそ、その人の気持ちには嫌でも気づいてしまう。
傷つくことを恐れて、そのまま過ぎてしまうというのは、多くの人が経験しているものかもしれません。
初恋はその後の恋愛によく影響すると言いますし、
過去と現在の描写が上手く絡み合っていて、彼の気持ちが伝わりやすかったです。
リアルで感情移入しやすいだけに読んでいてすごく胸が痛みました。
再会した二人は、それぞれの世界を通して大人になっていて。
幼いからこそ出来なかったこと、大人になったからこそ出来ることがある。
淡い初恋をようやく言葉にして伝えることが出来て前向きになれそうな智也くんを見て最後読んでホッとしました。
大好きな作品とリンクしていて、また違った視点が見れてすごく嬉しかったです。
淡くて、苦くて、でもリアルで勇気も与えられる作品です。
心に残る素敵なお話本当にありがとうございました。