明らかにならぬのは人の胸中ばかり。旦那の過去と、タカの過去。そして、試衛館組のこれから。絡み合う縁は斬れぬもの――



明らかになった真相。

しかし、何一つ解決などしていない真相。


明確に分からないまま、すべては終わった。



そんな中、一つの事実を知らされる。



「妙な縁さ」


「いらねえ縁だ」



一人の男は心に傷を負った。


一人の男は自ら穴を作った。



そして、ばらばらになった四人の幼馴染み。



「幕府はゆっくりと死にかけてらあ」


「同じ道を…辿る気か」


「仕方ないじゃない」



試衛館でもまた、様々な思いが交差する。



「志なんて、ないんです」


「俺は俺のために強くなりたい」


「楽しいんだ、今」



人はそれぞれ、どこに向かうのか。





「いざ尋常に、勝負」



――騙して騙して、騙し通せ。



※忠実ではありません。

※一部、流血表現があります。