野獣のお気に入り

作者三瑠






鋭い目は、光を帯びて


血が滲んだ唇は、

欲望のままに獲物を噛み切る獣のようで。





「あの、た、たべます・・・・?」





「・・・・・・・食う。」






舌なめずりをしたその獣に


人は、恐れと同時に心を食われるのかもしれない。