mimiko

こぼれ落ちる砂時計のように、時はけして戻らないけど……
本作品は好き嫌いが別れるお話だと思います。

私は正直に告白すると苦手……

どうしようもない現実、戻らない時間、醒めない悪夢。

それらの中で叫ぶ主人公、未空さん。


筆者さまの文章テクニックはいうことがなくて、だから余計に感情移入しすぎて腹がたつのかもしれません。

だから物語として読むのなら、未空さんの現実に、もう少し救いを与えて欲しかった。

お話の中にリアリティなんか求めていないのです。

どうしようもない現実を突きつけられて、苦しみたくなんかないんです。


こんな感想なので、正直、レビューを書くかどうか悩みました。

それでも、未空さんの手のひらから、サラサラとこぼれ落ちていく砂時計の砂のように、けして時は戻らないのだけど、

最後に小さな珠玉が残りますように……、祈らずにはいられません。


珠はきっと、生涯最後の日にしか、見つけられない奇跡かもしれませんが。