作品コメント
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- 桜葉マミ
心の傷がいえるまで
最近のニュースでも若い女性が襲われて、と言うのを耳にしますね。娘が遅い時は迎えに行きます。といっても一応私も女性ですから、夜道は怖いです。
彼や友人の様に心底、主人公の気持ちがわからない人ばかりじゃないとは思いますが、そういう人が多いのも現実ですしね。
もしかしたら命があっただけでもと、考えて主人公の気持ちを深く考えない人も居るかと思います。
話せなくって一人で抱えて苦しんでいる人も沢山いるのだと、思うと胸が痛みます。
心の傷がいつかいえる日が来ること、本当に安心・安全な世の中になることを真剣に願うばかりです。
重いテーマですが、この作品は安易にこのテーマを話しに盛り込んだだけの作品では無いことがわかる気がします。 - りょう
その先は読者に委ねればいいのでは…?
初めましてから突然のレビュー失礼します。
この作品のようなことは、決して身近で起こってはいけない事なのでしょうが、起こることも稀にはあることなのだと思います。
これだけリアルに、事件の詳細その後の主人公を取り巻く周りの変化を描き、ある意味まだ絶望したままの時点で完結してしまうのは…残酷な事なのかもしれません。
でもその後、1年後3年後10年後、彼女がどうなっていくのかそれは読者様の考え次第なのではないでしょうか?そういう風に考えると、作者様の意図は十分伝わるように思います。
「そんなこと?」「それっぽちのこと」と他人には見えても、当の本人の感じ方はそうとは限りません。
あなたの日常での何気ない一言が、行動が…
相手に一生残るような傷を作っているのかもしれません。
人はどこまでも優しくあると同時に、どこまでも残酷にもなれる…
友達も彼氏ももっとこうしたらいいのにと、単純に浅く読む作品ではないと私は思います。 - mimiko
こぼれ落ちる砂時計のように、時はけして戻らないけど……
本作品は好き嫌いが別れるお話だと思います。
私は正直に告白すると苦手……
どうしようもない現実、戻らない時間、醒めない悪夢。
それらの中で叫ぶ主人公、未空さん。
筆者さまの文章テクニックはいうことがなくて、だから余計に感情移入しすぎて腹がたつのかもしれません。
だから物語として読むのなら、未空さんの現実に、もう少し救いを与えて欲しかった。
お話の中にリアリティなんか求めていないのです。
どうしようもない現実を突きつけられて、苦しみたくなんかないんです。
こんな感想なので、正直、レビューを書くかどうか悩みました。
それでも、未空さんの手のひらから、サラサラとこぼれ落ちていく砂時計の砂のように、けして時は戻らないのだけど、
最後に小さな珠玉が残りますように……、祈らずにはいられません。
珠はきっと、生涯最後の日にしか、見つけられない奇跡かもしれませんが。 - 眠空
悪夢が醒めることを、暗闇に光が注がれることを。
問題提起や性犯罪被害者の代弁的役割といった意味では、とても重要な作品だと思います。
作品を通して浮き彫りになる人間の性、悲しい出来事の数々。
痛ましい事件に身も心も傷つき、追い打ちをかけるように信頼する人々が離れていくという悲しい結末。
読んでいる方も打ち拉がれる思いです。
ただ、後書きを読んだ上で思ったのは、いくら現実味に重きを置いた作品だとしても、やはり小説作品である以上、主人公に発展的な事象を与えて欲しかった。
希望や救いという都合のいい事までは言わない。せめて一つの光明は見えて欲しかったと思ってしまいます。
……とはいえ、やはり「現実は甘くない」のでしょうか。
これといった明言もできず、もどかしく遣りきれない思いです。
現実問題として、いかに理解を得る事が難しいか、泣き寝入りから脱却する事がいかに困難かをつぶさに知る事ができ、深く考えさせられる作品です。
これは主人公だけでなく、世間全てが抱える闇です。
どうか悪夢が醒めることを、暗闇に光が注がれることを願うばかりです。 - mint
被害者と周囲の温度差
すごく深い作品だと思いました。
被害者の気持ちに立つことはどんな
に近い人間でも難しいことなんです
よね。ずっと心の支えでいてくれる
ような人も勿論いるのかもしれませ
んが、作者様が書かれたような方が
多いように思います。
後書きにありましたが、女性が安全
に外出できる世の中になることを願
います☆
余談ですが……
mint自身も近い体験があり、すごく
共感しました(>_<)今は言えますが、
当時は作中の主人公のように鬱いで
いました。救いだったのは全てを受
け入れてくれた方が居たことです☆ - 164
心の傷
え!これで終わり?
これが私の最初の感想でした。
でも後書きを読んで、あえてこんな終わり方にしたと知り、作者の方の思いが伝わってきました。
親友や恋人の裏切り。レイプされたという現実。
文章の上手さも相まって残酷なまでに主人公未空の受けた心の傷が伝わってきます。
小説の中でも簡単にレイプとかが出てくる時代の、アンチテーゼ的作品だと思いました。
とても印象深い作品でした。 - 美愛
真剣になってしまいました
すごく真剣になって、夢中で読んで
しまいました、
すごくよかったと思います( ^^)
書き方が、読者を引きつけるような
とこを、参考にしたいです! - 紅蓮
考えさせられました。
性犯罪について、また被害者に対する差別的な視線についての問題提起作品。
辛い体験をした主人公は勇気を出して彼氏と友人に告白するも、結局は事件の重さをちゃんと見つめてはくれなかった。
被害者の苦悩や事件に対する人々の無関心さ、ひいては人間関係の希薄さまで感じました。
今の世の中では、結局被害者自分ひとりでなんとかするしかないんだよ、と言われている気がして、胸が痛いです。
作者様の訴えたいことが十分伝わり、素晴らしい作品だと思います。
しかし個人的には、告白し裏切られてEND…えっここで終わり?ってなりました。
事件被害者が独りで辛い思いを抱え続ける、そんな寂しい世の中を変えなくちゃいけないんだ、というのが主題であるのはわかるのですが、
それならばこのあとの主人公の再生の過程も物語に含めれば、より一層深みがでるのでは、と思います。
このようなテーマは安易に想像で書くことはできず、限界も抑制もありますが、小説だからこそ、主人公にひとすじの光を残して欲しかったです。
素晴らしい作品をありがとうございました。