ろな

純粋でまっすぐで。だからこそ、転んでしまう。
中学生の女の子が、どちらかというと憧れに似た恋を愛へと育て、女の子から女へと成長していくさまが、いろんな人に支えられながら、時には温かく描かれています。
だけど、その純粋で傷つきやすい少女の心はかかえたまま、もがき続けている。そんな人間くさくて、人間らしい言葉と感情(ココロ)がたくさん詰まっています。

だからこそ、主人公である真奈ちゃんが嫌いになれない読者は私だけではないと思います。

“誰か、私と――”誰しも、そうやって、1度はもがくものかもしれません。


中学生だからこその、幼さ故のまっすぐさ、人恋しさが垣間見える瞬間がいくつもあり、母親のような暖かい気持ちで応援したくもなりました。(ツンデレ真奈ちゃんかわゆすw)


丁寧な心情描写、リアルに描かれた、綺麗事だけではない不良の世界、詳しく調べあげられた病気に関するデータなどにこだわりが見られ、不良ものが好きな方には、1度は読んでほしい良作です。