ももねこ
すごく心が温かくなる話。
この小説を絵で例えるなら美しい水彩画です。
大抵の恋愛小説は恋愛期間が語られているものが多いのに、片思いの期間をこんなにみずみずしく語られているのは珍しく新鮮でした。
これから光輝と桜の恋が動き出す手前で終わるところがこの物語を更に美しくしていました。
勉強にサッカーに恋に青春している光喜がとてもすがすがしかったです。
全ての桜の話に
「あぁ。
こんな風に繋がっていたのか。」
と感心してしまいました。
私もおじいちゃんっ子だったので個人的に
「桜の笑顔が咲くのが大好きでした。」
と桜の木に彫ってあった部分は涙ぐんでしまいました。
きっと桜の木の下でこんな美しい恋物語が始まるのでおじいちゃんも桜の木の下で見て喜んでいると思います。
何だかおじいちゃんが二人を温かく見守って笑っている姿が目に浮かぶようでした。