作品コメント
ログインすると作品コメントが投稿できます
- 暁人
おお! なんと美しき桜だ!
桜のように美しく咲き誇れる人生は、厳しい冬を乗り越えてこそ、開花するものかもしれませんね。この小説は、あとがきにもあるように3つの物語がリンクしています。どの物語を読んでもきっと読者の心を打つことでしょう。
全ては桜の花を美しく感じる、その心が生んだ小さくて大きな奇跡みたいなものでしょうか。 - 月季花
「桜」が結ぶやさしい笑顔
悲しくて、切なくて、ではなく――あまりにもあったかい作者様の心にふれて、涙が出そうになりました。
素朴でふんわりとした文体。丁寧な構成。作者様の優しいお人柄が、ちょっと疲れてささくれた心を優しく包んでくれる、そんな雰囲気です。
桜の下で流した涙と桜の下でほころぶ笑顔。
それぞれの人物(と猫)を結びつけた「桜の樹」ですが……
桜の妖精、桜ちゃん。
薄いピンク色の花びらと一緒にみんなの心にしあわせを運んだのは、その花と同じ名前を持つ女の子だったんですね。
――「桜の笑顔が咲くのが好きでした」――
読み終えて、ふと感じたこと。
「貴方の微笑み」という桜の花言葉。その花を名に冠した桜ちゃんは、みんなに笑顔を運んでくれる天使だったのかな……なんて。
思わずそんな空想をしてしまう、やさしい気持ちが心に染み渡る素敵な物語でした♪ - 夜羽愛花
やわらかい春の暖かさを感じる、優しさに溢れた物語
一本の桜の木を軸に絡まる三つのお話。
作者様の文章は、とても優しく丁寧で読みやすく、自然に物語に引き込まれます。
読み手の心に語りかけてきてくれるのです。
そんな作者様によって書かれた三つのお話。
その三つのお話が絡まり合って一つに紡がれた時、優しい春の陽射しに包まれたような……そんな気持ちになれました。
人と人(猫)との繋がりを感じさせてくれる優しいお話です。
優しさに触れたい時、癒されたい時、きっとこの話を読んだら温かい気持ちになれると思います。
とてもおすすめな作品です。
是非、一読を! - ゆず
感動しました!!
桜を軸に…
おじいちゃんとおばあちゃんと猫と少女と少年。
それぞれの想いを、丁寧に描き出してあります。
第二咲までは、描写が綺麗で、まとまっていた、
まるで絵本を読んでいるようでした。
第三咲からは、少年の恋心や思春期の葛藤を
丁寧に、繊細に書き表してあります。
特に、レベルの高い高校への進学を、最初は不順な動機から選択した主人公が
先生とサッカーをして、頭で考えるのではなく体で感じて、
受験への新たな決意を固めるところが好きです。
揺れ動いていた気持ちが、まっすぐに前を向いていく様が
丁寧に描かれていて、読んでいてとても共感できるものでした。
桜を絡めた一話完結型のオムニバス小説かと思って読んでいたのですが、
最後に、少女の名前を読んだところ…と
この場所で、三回、俺は君に恋をした…
この二つに、思わず感嘆してしまいました。
全部、ひとつだったのかと。
読後は、なんとも暖かい気持ちになれました。
心に伝わるものが必ずある…そんなメッセージ性のある作品です。 - ひな
さくらに絡まる運命
一本の桜の木の下にに人間と猫。
猫は命を救われ、少女は亡き祖父を思い、少年は三度恋をする。
三部構成されているお話は絡み合う様に繋がり最後、全てが解けたとき読み手の気持ちまで解きほぐしてくれます。
最初の猫視点には驚き、少女とおじいさんとのエピソードは切なく、少年の恋心には…。
とても綺麗で暖かいお話、是非お読み下さい。 - 黒崎肆祐
温かい。
すごいしっかりと練って書かれてあると思いました。
いっぱいある伏線が回収されていく後半は、スッキリした気持ちで読めました!
個人的には監督が好きです(笑)
キャラクターの細かい気持ちの部分とかほんと表現上手すぎです!
すべて書ききらずにあそこで終わるのは、すごいアイデアだけど、勇気があると思いました!
よかったです! - みずき
一つに繋がった時
さくら、すてきなお話しでした。
三部で成り立っていて、一部ずつ楽しめて、さらにその3つが繋がった時背筋がぞくっとしました。
私も受験生で(大学ですが…)少し心が痛いところもたたありましたが、最初はイライラするけれど、解けると勉強が楽しくなるってのは、異様に共感できてしまいました。
受験前にこの作品に出会えてよかったです。
新しいさくら、楽しみにしています(*´∀`*) - 伊東ミヤコ
この場所で、三回、俺は君に恋をした
三年という月日を経ても、祖父を亡くしてしまった寂しさと悲しみを抱え込んだまま、離せないでいる主人公の桜。
その桜が、ある偶然によって、生前の祖父の自分への深く優しい愛情に再び触れ、再び心からの笑顔になれたとき。
または、ある一匹の傷ついた猫と、おばあさんのめぐり合わせ。
そして、ある女の子と男の子の、かわいらしい、でも、もしかしたら一生を左右するくらい重要かもしれない出会い。
そこには、いつも桜があったんですね。
人と人だけでなく、植物、動物、小さなキーホルダー、そんな世の中にあるもの全てに、素敵なつながりが存在するんだと感じさせられました。
そんな、必然なのか奇跡なのかわからない、桜の木の下で、男の子が思ったこと。
この場所で、三回、
俺は君に恋をした。
鳥肌が立ちました。単なる青春の思い出では、終わらせてほしくないです。どうか、永遠に二人の気持ちが重なっていますように……。 - さくら
ほのぼの
話が短編なので読みやすく、ほのぼの感や優しい感じがしました。
またキャラクターがかなり可愛かったです!
読んでいて気持ちが穏やかになりました。 - みふう
優しくて温かい
まず初めに大切に想いを込めて書かれたんだなって感じました。
おじいちゃんとの話は短いながらも、
心の響くストーリーで、
おばあちゃんと猫の話もすごく良かったです。
最後の中学生二人の恋の話。
甘酸っぱくて意地らしくて可愛かったです。
受験も初恋も部活も、
その時にか体験できないもの。
未完成ながらも相手を思いやる気持ちが二人には溢れていたなっと想いました。
全体的に春風のような素敵なお話です。 - ももねこ
すごく心が温かくなる話。
この小説を絵で例えるなら美しい水彩画です。
大抵の恋愛小説は恋愛期間が語られているものが多いのに、片思いの期間をこんなにみずみずしく語られているのは珍しく新鮮でした。
これから光輝と桜の恋が動き出す手前で終わるところがこの物語を更に美しくしていました。
勉強にサッカーに恋に青春している光喜がとてもすがすがしかったです。
全ての桜の話に
「あぁ。
こんな風に繋がっていたのか。」
と感心してしまいました。
私もおじいちゃんっ子だったので個人的に
「桜の笑顔が咲くのが大好きでした。」
と桜の木に彫ってあった部分は涙ぐんでしまいました。
きっと桜の木の下でこんな美しい恋物語が始まるのでおじいちゃんも桜の木の下で見て喜んでいると思います。
何だかおじいちゃんが二人を温かく見守って笑っている姿が目に浮かぶようでした。 - yuki
透き通る物語
初めにこんなことを書くのも何なんですが、素晴らしい物語でした。
まず最初の第一咲から続くのですが、第三咲までのかみ合わせが最高でした。
第二咲から第三咲の流れでもしやとは思っていたのですが、猫の話に触れ、読み終わって、なるほど、と思っていまいますよ。
話の流れがとにかく綺麗で、一つ一つの表現が透き通るように綺麗なので、キャラに感情移入するよりかは、物語に引っ張り込まれるタイプのストーリーでした。
第三咲の主人公の感情の揺れ具合も、程よく気持ちがよく、最後の語りには一見の価値ありです。
しかも作者であるクリス様のあとがきによると、アフターストーリーがあるとのこと。
個人的には監督との絡みを期待しています。
激励したのに泣いている部員に焦ってしまう監督のシーンにはちょっと笑ってしまったのですが、そんな監督に語る夢をゆっくり読みたいと思います。 - 清乃
泣けたぁぁ!!
この作品は一見短編集のようだが、実は三篇の作品がひとつに繋がっている。
今日、完結と聞いて飛んできて読んだ。第三咲の途中からだった気がしたが第三咲を初めから読み直した。
サクラみたいに儚げで繊細な世界に自然と涙が頬をつたう。
第三咲だけがかなりのボリュームがあったがそれも当然といえば当然、この作品の肝であるからだ。主人公は男の子、相手の女の子との絡みも少ないといえば少ないのだがそれがかえってイイかたちで作品に表れ、主人公の不器用さ、そして彼女への神聖化した想いがよく伝わってきた。なにより、作者様の繊細で温かい空気が作品全体をふんわりと包んでいて、伝う涙も温かい。
一年にわたる執筆お疲れ様でした。
読者としても、待っただけの価値はあったと思います。
素敵な作品ありがとうございました。