異能少女と平凡少年

作者n a o.





「だめ、近づかないで。抑え、られないの」


「君は僕に何もしないって信じてる」




彼女が神様から授けられたものは、異能だった。



それは、美しく、残酷で、脆い。



そんな心を閉ざした彼女に、平凡な少年が恋をした。




「君が傷つくのを、もう見たくないの」


「君のためなら、何度だって傷つく」




ふたりは、遠すぎた。




異能少女=藤原 朔


平凡少年=城戸 葵




「触れたいの」


「触れて」





弱いふたりに、永遠の居場所を。