俺は十代目の右腕を絶対に誰にも渡さねえ
例え十代目が他の奴を選ぼうが関係ねえ


俺には俺なりの理由があるんだよ…





十代目ずっと一緒にいられますよね?

獄寺隼人が十代目の右腕にこだわる理由

俺は十代目の事をとても偉大な方だと思っている

ずっと十代目を右腕として支えていきたい

だけどそれだけじゃないんですよ?

貴方の右腕としてのもう一つの意味


注意ツナ受けです腐が苦手な方は回れ右です



『右腕の意味』





「おい!野球バカ何回でも言ってやる俺が十代目の右腕だ!」



「いいや、俺がツナの右腕なのな」


どうしてこんなことになったのかほんの数分前―――、


「十代目ー?」


俺が十代目を探しに屋上を見に行った時の事…


「ツナーもし俺がなーツナに好きって言ったらどーする?」

屋上の扉の向こうからそれが聞こえた


山本だ


俺はすぐにでも扉を開けて邪魔してやろうと思いドアノブに手をかける、


「え?俺も山本の事好きだよ?」


十代目の声…

何してんだろ俺…

慌ててドアノブから手を離す

モヤモヤする気持ちと嫉妬いろんな感情が混ざりあって気持ち悪かった

「十代目…」

イライラする気持ちが抑え切れなくなりそうになり

この場所から離れようと階段を一段降りたと同時に


十代目の声が聞こえた


「当たり前だよ!友達なんだから!!」

「ツナー、俺はそういう意味で言ったんじゃないぜ?じゃあさ俺が右腕になったら…」


たまらず俺は扉を開けた


「俺が十代目の右腕だ!!!」

「わっ!獄寺君!?」

「何だよー聞いてたのかー?」

開けた瞬間驚いた表情の十代目と苦笑いをしている野球バカと目が合った

「野球バカ!!何言ってやがる!!俺が十代目の右腕だ!!」

ぜってー負けらんねぇ

「獄寺前にも言ったけどよ俺はツナの右腕を譲る気はねぇよ」

右腕の本当の意味は―――




恋人






十代目の右腕はぜってぇー譲らねぇ!




END