三村 文月

帰って来た、鬼課長万歳ッ
番外編。もっと恋愛度数が濃くなるのかと思いきや、まさかの高峰課長の素っ気なさ。たしかに、あの高峰課長が甘々な展開を繰り広げる姿は…正直想像しにくいです。
付き合っているはず。なのに、電話に出てくれない。抱きしめてくれない。好きだと言ってくれない。
全世界の女性たちが、一体どれだけ同じ悩みを抱えていることでしょう。場面の流れによって変化する丁寧な奈緒の心理描写に、共感すると同時に彼女たちはきっとこう思うに違いありません。
そうだ!そう簡単にイチャイチャされちゃあ困る!鬼課長、最高ッ!
高峰課長の、飴と鞭の絶妙なバランス。若干、鞭の比率が高いかもしれません。ですがそこには確かに愛がある。高峰課長の人物設定からして、それが大っぴらに公開されることは叶いませんが。
そこが良いッ!、と。また私を含め彼女たちは叫びます。
なんとなく、“ツンデレ”とかいう俗な言葉で片付けてしまいたくない。
そして、これは前回も感じたことですが、文体がすっきりしていて凄く読みやすい。当たり前のことだと言われる方もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。読みやすさは作者さまの“創作”に対する想いの証。