佐野コタロウ

繊細な物語
美術に関わっていく上で、傷ついたり苦しんだりした梓。
でも、美術に関わっていく上で、また一歩成長した梓。

西村くんに取って欲しいと思っていたコンクールの最優秀賞が、自分の手元に届いたときの複雑な梓の気持ちが、とてもリアルでした。

さらに、新谷くんの存在。
梓の考え方を大きく変えるキッカケとなりました。
新谷くんは真っ直ぐに梓を受け止め続けてくれました。

ストーリーは、とてもわかりやすいものでいて、深いものでした。
何か、自分の人生でさえ考えさせられます。

読んだ後のスッキリ感が何ともいえません。
心が洗われるよう♪

先生とのやり取りの「シンデレラ」のところなど、面白い会話もあり、読んでいて飽きません。

言うことなしの星五つです◎

梓の素直じゃない性格が、最後までしっかり書ききれているところが、特にすごいと思いました。