心菜 りず

一言も漏らさずに、
よく、文章が読みやすく、さくっと
時間をかけずに読める本に出会うこ
とがあります。

このお話も、綺麗な文章でまとめら
れていて、一見さくっと読めるよう
な流れでした。

けれど私は、さくっとなんか読み進
められなかった。あまりに文章が綺
麗すぎて、一字一句読み逃さないよ
うにとじっくり読んでしまった。

それは、作者の世界観や積み重ねて
きた文章力、そして何より作者の人
柄がそのまま文字になっているから
だと思います。

もっと豆雨さんの世界に浸りたい、
もっと豆雨さんのお話を読んでみた
い、そう強く思わされる作品でし
た。