その舞台裏、世界の隅っこ

作者葉月 望未

容姿端麗な学校の人気者。そんな人達の裏側に私がいる。物語では語られない、刹那的にしか登場しないような立ち位置の——。主人公の裏側で、私も、息をしている。









お話に出てくる可愛い女の子のその後ろ



脇役Mの、恋愛やら学校生活やらの、お話。






「次、楓に何かしたらただじゃおかない」

可愛いあの子の彼氏様——冷酷な生徒会長




「なんでそんな顔すんの。ん?」

可愛いあの子を守る優しい人気者





「あ?何見てんだよ」

ちょっと怖い彼らのお友達




「よかったらなんだけど、お昼一緒にどうかな?」

お話の本物の主人公

——可愛いあの子






と。

全くもって、お世辞にも目立つとは言えない、平凡で隅っこにいる私。






「波川さんは今の学校生活、楽しい?」




日常が、変わっていく——。