- 最終更新日
- 2008/01/22
- 作品公開日
- 2008/01/17
- ページ数
- 完結 12ページ
- 文字数
- 895文字
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- 繭結理央
罪 アンディを“旅立たせて”しまったことが罪なのか? 大悪党ともあろう者が情を肯んじたことが罪なのか? 前者を選べば“アンディの旅立ち”という悲劇が浮き彫りとなる。 後者を選べば“ギルバートの改心”という未来が浮き彫りとなる。 喜びの時間の末に待ち受けていた、1人の少女の悲劇に浸りたければ前者を。 悲劇の先に光り輝くかも知れない、1人の悪党の未来を探りたければ後者を。 直接的な捉え方か、逆説的な捉え方か……読者の理屈が問われそう。 いや、それとも……。 自分自身の“ニーズ”にあわせて読み方に選択肢を拵え、ああだこうだとシタリ顔で論うことが、思わしくない筋違いのような気さえしてくる。幼気(いたいけ)な真情で読むことのほうが最善のような気さえ。 だけど、この“幼気”というのが難しい。読了後の余韻もそこそこに、充分とも余分ともわからない理屈を捏ね、あげく立派な批評家の顔をしたがる私ったら偉そうに。 ああ……それだけ私は“罪”を重ねてきたというわけか。 だとすれば、どうか、この童話を“犠牲のアンディ”とはしませんように。
- みづき海斗
泣けました(TT)。。。 ギルバートは最後の最後でも「罪」を犯したのですね。それは今までの罪より最大の罪。その後ギルバートはどうしたのでしょう?感銘を受ける作品でした。
- こういち
余韻 作者様の優しさが伝わってきました。 逆くもの糸ですね。 物事に命の駆け引きを取り込むと、 それは同時に究極の主題を背負い込むことになります。 いい例が高瀬舟ですね。 空を駆け、海を渡り、森を割いた彼は、 まったく始めの内に彼女の死を選択しました。 死を前提に書いたことで、 本当に優しい余韻が残る効果。 見習わねばなりませんね。