ストックホルム症候群

作者

16歳の女子高生が25歳の親戚のおじさんに誘拐される話です。


子供の頃の話だ。まだ性別なんて関係なく、遊べた頃の話。



「満おじさん」



そう言って笑いながら近寄ってくるあの子が、たまらなく愛しかった。まだ愛も恋もわからなかったけれど、この気持ちが特別なものだと気付いていた。だから、誰の手にも渡したくなかった。

もうなりふり構ってられないと決心して、僕はあの子のことを愛することを誓った。



「神様、どうか」



あの子に幸福を。だなんて、神様に縋るしかなかった。

どうかどうかと願いをこめて、キスをした。