湯浅 楓

不思議だけど不思議じゃない
人に逆らいながら、階段を上っていく。
階段を下る方が楽だし、命を長らえられるだろう。
それでも何かのために上る。
その行動は不思議に思えるが、無償の行為として、不思議に思わない気持ちも共に抱けた。

題名にひかれて呼んだのだが、世界の終末に、初対面の少女の手を引き、命を懸ける。
その主人公の行為こそが、本来人のあるべき姿なのかもしれない。

とても美しい話でした。

情景描写、プロット、どれを取っても脱帽です。

ありがとうございました。