君と過ごす時間を刻むために… 僕は君に同じ悪戯をする

作者梅乃櫻 恵利加

今日も僕は君を誑かす。

最初は全く相手してくれんだけど…


「イヅルくーん」


猫なで声で君の後ろから抱き付けばすっぽり収まってしまう。


「なっ、何ですか?!い、市丸…副隊長…」


躯を跳ねさせたかと思えば顔を赤く染め上げる君。そんな君が愛おしくて…つい、悪戯してまう。


「イヅル君、僕の副官章のーなってしもて… 」


僕が声のトーンを下げて言えば君は『またですか…』と、ため息をつく。


せやかて、こんな方法しか見つからへんねん…



君と共に過ごす時間を刻むために…



「どこで落としたとか、覚えてらっしゃらないんですか?…市丸副隊長?」


心配そうな顔をして覗き込まれて一瞬ドキリとした。


「んー?あ、ああ」


今日もまた君には見つけれん副官章を探す 。


「じゃあ、また副隊長が通った所に行きましょか?!」


「そやな」


また

僕は君と…


過ごす時間を刻む