(遅刻しちゃう!)
僕は急いで駅に走る。
が、
目の前で電車の扉が閉まってしまった。
電車が通り過ぎた。
向こう側のホームに狐?
いや、銀色の人だった。でも、耳と九つの尻尾が朝日に照らされ輝いていたような…。
その狐らしき人は何故か一瞬で視界から消えてしまった。
そして、今過ぎた電車が来たんだ。
手の前に…。
でも僕はその電車に乗らずその消えた人を夢中で探した。