ある日の電車のホームの反対側に… 出逢い1

作者梅乃櫻 恵利加

(遅刻しちゃう!)

僕は急いで駅に走る。

が、

目の前で電車の扉が閉まってしまった。

電車が通り過ぎた。

向こう側のホームに狐?

いや、銀色の人だった。でも、耳と九つの尻尾が朝日に照らされ輝いていたような…。

その狐らしき人は何故か一瞬で視界から消えてしまった。

そして、今過ぎた電車が来たんだ。

手の前に…。

でも僕はその電車に乗らずその消えた人を夢中で探した。