中学3年~冬②~
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昼休みになり、麻樹に教科書を借りに行った。
「あれ?麻樹昼飯もう食ったのか?」
いつもなら麻樹は友達とパンを食べているのに今日は食べていなかった。
「うん。今日は朝ご飯食べ過ぎて入らないんだ」
「そうか…あ、国語かしてくれないか?」
「うん!はい」
麻樹は笑顔で教科書を差し出す。
麻樹に別れをつげて教室をでた。その時、隣の教室から声がした。
「ほら。私妊娠しちゃってお金ないんだ。カンパしてくんないかな?友達だよね?」
――この声は田中サンか。
その前にはおとなしそうな子がたっている。
俺は窓から離れ自分の教室に入った。他人は他人。関係ない。勝手にやってくれってかんじだ