「この世に悪魔は存在しない」
何処かの誰か、少なからず俺にとっては関わりのない人間が呟いた台詞だ。名言集の一節にでも載っていそうなこの台詞か、近頃俺の脳や心をジワジワと音を立てて侵食している。まるで自分自身に言い聞かせるかのように、「当然だ」と笑っている。