茜色すぐる

果て無き比喩的表現。
短編でありながら、「手紙」という一人称でありながら、失われる世界を見事に表現している。

そして何よりも、この大橋という作家は比喩的表現が豊かだ。

時に比喩を比喩し、
時に事実を比喩し、
時に比喩を事実にし、
また、時に事実。

6頁の中に数々の奇跡的な表現が、文章が綴られている。

こんな作家がケータイから文章を発信している事を心から嬉しく思う。

きっと作者本人は俺のこんなレビューより、キリンや梅干しの話をここでしてあげた方が喜ぶのだろうな。