氷る碧の緋、燃える緋の碧

作者凛々空メイ

“それ”。どんな小さなものでも、誰かの世界、誰かの人生、誰かの想いを変えることがある。




「――あれ・・・無い・・・?」



ある日、それはなくなった。





「――返せっ!!!それは私のっ・・・・」



ある日、それと見つかった。





「・・っ・・・・どうし、て―――?」



その日、彼女は信じたくない光景を見た。





「・・・・こうするしか、無かったんだ」



その日、彼はそう言った。





「―――もう、逢うことは無いだろう」





く氷るい炎


く燃えるい氷



その二つを、悲しみの手で包みながら。