狂った彼女に恋をした

作者桜宮 颯

「彼の為なら死んでもいい。」そういった彼女は狂ったように泣いた。
あの日、あの夏、俺は彼女に恋をした。

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 「人は恋をすると変わるんだよ」



  そう言った彼女は口を少し吊り上げて笑った。



 「彼の為なら、全てを捨ててもいい。」



  そう言った彼女は己を失うように泣き叫んだ。



  「彼が私を見てくれないなら、死んでやる。」


  そう言った彼女は自分の首にナイフを突き付けた。




 彼女と出会った、夏



 俺は狂った彼女に恋

   をした…。