幕末黎明記

作者木馬

5人芝居。

時は幕末。会津に名もなき5人の若者が暮らしていた。武家の次男坊,新川菊之助。道場の息子,武藤市左右衛門。武家の娘,加代。一人前の武士を夢見る少年,竹次郎。そして,孤児の恩許。

 戊辰戦争の頃,菊之助は幕末の志士を夢見て江戸へ立つ。武藤は兄のような思いで菊之助を見守る。

 一方,残された竹次郎と加代は会津の地で時代の波に飲み込まれていく。

 5人の想いが交錯する中,戦争は激化していった。そしてそれはやがて,会津をも飲み込み,その地に悲劇をもたらした。

 幕末の最中,新時代の夜明けを見たかった人々の物語-。


(2008/4/7【原題:「江戸城!」】)