神水紋奈
本当の鬼は……
美しい物語です。
村人に疎まれながら生きる母と娘。
その、娘の物語。
おぼろげな空気の中で、木々が生い茂り、美しい自然があち
らこちらに広がっている。
そんな情景が眼に浮かぶのは、作者様が丁寧に描写している
からでしょう。
時折言葉がおかしいのがきになりましたが、全体的に美し
かったです。
恐ろしい姿の鬼と出会う雛。しかし、本当の鬼はいったい誰
だったのでしょうか。
これから、というところで終った感がありましたが、良い余
韻に浸ることができました。
素晴らしい物語をありがとうございました。
何も悪くない母子に泥や石を投げつける村人、盗賊――そん
な中でも、鬼は本当に美しかった。