ロックのお妃さま。

作者芹沢せいら

暴力沙汰を起こし芸能界を干され気味の元アイドルの妃は、ある日恋人にフられる。そんな時、美男美女揃いだが妃と同じ問題児だらけのバンドが結成され…

私は、水の中にいないと死んじゃう金魚と同じ。


スポットライトを浴びてないと死んじゃう、歌ってないと死んじゃう、弱くて幼くて、滑稽な生き物。


私は今日も、真っ赤なルブタンのハイヒールで、スキャンダルや記者達なんか無視して歌う。


歌っていれば…強く、強く、強くなれるの。



ーーーこれは、お前の為の曲だ。お前の声を一番ギラギラさせられる曲だ。ーー


ーーーちとせだって、AV女優なんてやりたくなかったよ。でも今、やりたくてやりたくてこのバンドやってるの!!!ーー


ーーー俺ね、妃さんの歌が好きだよ。歌ってないと死んじゃう妃さんが好きだよ。ーー


ーーークスリより楽しいものが見つかって、俺は幸せ。 ーーー


ーーー妃さんは、私の中の主人公なんです。私は、名脇役でありたいんです。ーーー




※個性とスキャンダルで溢れたアーティスト達が贈る、乱れた音楽をお楽しみ下さい。