彼女の名前は伊織


「天使のような歌声を持つ神の女」

それが彼女だった。



何の取り柄もないちっぽけな俺と

神に召されて生まれてきた彼女では

住む世界が違いすぎた。



凜としていて

自分の世界を持ち

完璧という言葉がふさわしい女。



けれど


本当の彼女は

俺と同じ人間だったんだ。