肌寒い、秋。

彼女らは言った。


今、目の前にある事だけを考えて。



1人、居なくなっても…。

決して忘れないわよ、心―――



消えてしまう生命。

それをどうして守っていくの?



自分で決めた道を、ずっとずっと…信じていって。


最年長、大学生朋。

年の割りに大人っぽい雰囲気を持つ、千代。






本当は後悔してる。あの時、相談に乗ればって。


朋、後悔するのは簡単。後ろを振り返るのは簡単だよ。でも私達はそれを乗り越えなければホントに悟った証になるの。


分かってるよ、千代。


心だって望んでなかった。相談に乗ってほしくなかったんだよ。きっと。


……


さあ、ゆっか達が待ってる。早く行こう。










【楓の秋】