作品コメント
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- かとちゃん
記憶と想い出の価値
物語の中で、
脳は電気信号で動いている?とか、
すごい専門的な話がでてきて、
すごいな~と思いました。
生と死、想い出と記憶。
人間はいろんなものを抱えながら、
生きているんですね。
謎のおじさんの正体?も気になるところだが、
ラストはやっぱり記憶を消さなくてよかったと思います。
遠くで見る花火や花火から連想されるメッセージも、
なかなか深い! - 晴菜ミク
悲しみを思い出に変えて
女の子目線で繰り広げられるお話は、男の方が書かれたとは思えないほど繊細で、それがまず新鮮でした。
わたしも大事な人を亡くし、長い間泣き暮れた経験があるので、カノンの、“死んでしまった恋人との思い出をどうすればいいのか?”を図り兼ねるその気持ちがよく分かります。
時が経つにつれ、次第に薄れてゆく恋人との思い出。色あせる記憶。そんな自分が許せなくて、記憶を消す装置を持っているという老紳士に頼ろうとしたカノン。
でも、恋人と2人で花火を見上げたその場所で、彼が死んだという悲しい事実をもう一度深く思い返し、その現実ををしっかりと受け止めた時、カノンはひとつの壁を乗り越え、彼を思い出にして歩き出す決心をするのです。
過去を振り返ること。過去を忘れること。そのすべてを良しとして、前向きに生きることの大切さを教えてくれる作品です。 - 天音
優しい気持ちになれる作品
主人公のカノンは亡くなった恋人の記憶が日に日に薄れていくことに恐れを抱いていた。そんな折、出逢った老人が勧めてくれた「記憶を消す機械」を試してみることになるのだが……。
物語はこんな風に始まります。
テーマがはっきりとしているので分かりやすく、必要以上に飾らない文章がとても魅力的です。
花火という素材をとても生かせていると思います。
所々に荒削りな印象を受けますが、それを差し引いても心が温かくなる、また読み返したくなる素敵な作品です。