華月

揺さぶられる感情曲線
非現実的であり、SF的な設定なのですが、とても人間味のある作品だと感じました。

中盤から終盤にかけての流れが、特に読んでいて惹き込まれました。

短編ですが、主要人物三人の設定やキャラがしっかり作りこまれていて、どの人物にも愛着が沸きます。

哲学の描写は個人的にとても好きです。

重く湿りがちになりそうな内容ですが、淡々と綴ることで押し付けがましくなく、素直に物語の中に溶け込めました。

悲しみの中に、優しさと温かさを感じる、とても良い作品だと思います。