あなた自身だ、とでも言うように
死の意味…

人は、生まれたときから

死への刑場へ向かって歩いている

科学は発展し

飢えや病、貧困…

人類の苦痛は幾分減ったかに見える

けれど、今のところ、まだ人は死ぬ

実は、発展して減ったはずの人類の苦痛は

一向に減っていない気がしないでもないが

ともあれ、このSF小説は

死への意味に対し、果敢に挑戦している

「身近な人の死は自分の生を実感し、悦び、次の日からより良い生き方が出来るように存在するんだ」

光と影…ヒカリトカゲ

こんな細部にも小味を利かせながら

親友も、恋人も亡くし

最後に

俺、一人が残る

それが、読者、あなた自身だ、とでも言うように