栗栖ひよ子

人間の怖さを描いたホラー
作者のあびぃ様の描かれるホラーが好きなので読んでみました。


自分の持ち物を繰り返し盗られてしまう主人公・まおと、犯人の疑いのあるクラスメイト・賢。

読み進めるうちに、まおの気持ちになり、賢に苛立ちを覚えていきましたが、結末は、読みながら予想していたものとは全く違ったものでした。


前作の「コピー」では、主人公から見た相手側の狂気が描かれていましたが、
今回の「ナ ワ ト ビ」の結末では、語り手である主人公の狂気が描かれ、心の中に虚無を感じさせられるような読後感でした!


心霊やオカルトではない、誰の心の中にもある狂気を見せつけられた作品でした。

誰でも加害者・被害者になり得る…。
そんな、人間を深く掘り下げたような作者様のホラーを、また読みたいと思いました!