作品コメント
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- ピーチ
大人の世界
この作品は私にとって『大人の世界』といったイメージが大きい作品です。
携帯小説というより、書店に売っている本いう印象です。横書きより縦書きの似合う作品という言い方もできます。
内容では順次と麗子のやりとりにハラハラさせられました。
娘の家庭教師との禁断の恋というべきでしょうか?
最後の終わり方は絶妙でまた味がでていると感じます。続きは凄く気になっているのは事実ですが。
書き方が上手すぎて中高生があまり読みたくないと思ってしまいそうですが、ぜひ読んで欲しい作品です。 - オギクボ
タイトルに込められた意味
『 雨季へ 』というタイトルに込められた意味とは? この作品のラストでしっかり伝えられています。
主人公「麗子」は夫と子供に恵まれたいっけん幸せそうに見える家庭。
しかし、その裏腹には夫のDVに苦しめられる現実があります。
麗子にとって心の支えになる家庭教師の「順次」は禁断の恋へ足を踏み入れてしまった人物でもある。
この作品にはとても哀しい恋の現実が見え隠れしていると思いました。
麗子にとってハッピーエンドは順次と結ばれることでしょう。
しかし、それは子供にとってはバットエンドに繋がってしまいます。
現実という壁が強くのしかかってくる作品に感じました。
短編ながらタイトルの意味がしっかり込められた作品だと思います。 - 理香
海の描写
ラストの雨季へ向かう湿度を含む空気の描写。
整形手術を考える女性心理。
DVがあっても未だ情が絡む夫への気持ち。
たくさんの素晴らしい文学的表現の中でも、夜明けの海の描写がより印象に残りました。
18歳の順次が人妻の麗子を港で口説く際に使った、合コン明けの夜明けの海の描写です。
ぶどうの紫に例えた海面のいろ。
白と淡い桃色の空のいろ。
ひとの心とは様々な色に塗り替えられる、真っ白なキャンバスのようです。
麗子の心に順次の気持ちが染み通っていく過程が、説得力を持って伝わってきます。
順次から始まった麗子への気持ちが、麗子から夫、夫から麗子への気持ちの微妙な化学的変化が、ひとの心理として興味深く描かれています。
作者様の大人力によってこそ描写され得た、微妙で繊細な心の色の移り変わり、季節の移り変わりが切なくも美しい物語でした。 - 幸咲 空
凄い…!
厳しくレビューしてくださったので
こちらも、厳しくレビューを
書かせていただこうと思ったのですが。
とても素晴らしい作品だったので無理でした。
まず、凄く大人な作品だなと思いました。
子供の私には難しかったぐらいです^^;
それでも、難しいと思われる漢字には
振り仮名が振られてあって
とても読みやすい作品でした。 - めぐり飛空
雰囲気
ケータイ小説を読んでいるというのを忘れてしまいました。
とても、大人雰囲気が漂っています。
不倫というひとつの言葉で片付けることは出来ない、もっと自分の在りかたや生き方を問われているようでした。
違和感無く流れていく物語に、気付いたら吸い込まれている。
そんな、作品でした。 - 黔
大人な作品
とても大人な作品だな、と思いました。
表現技法など、文章の書き方がやはりプロの方は違うな…と思いました。
また最後の終わり方がこのあとの主人公の行く末を暗示しているようで、自分で勝手に想像してしまいました。 - ゆず
原稿用紙が見えてくるような作品
じっとりとねっとりと…
まさに梅雨時期のカビくさい香りまで漂ってきそうな、
そんな女性の本能。
一人の実直な青年との出会いから忘れていた「女」としての自分を思い出していく主人公。
まさに梅雨前の不安定な空に似てるのかも…そんなことを考えさせられました。
このあと、思いっきり雨が降ってくるのか…それとも相変わらずじとじとと降り続くのか…
非常に気になるところです。
昭和の文豪の短編を読ませていただいたような気分になりました!
そう書くと難しいようですが、ケータイ小説を意識されてなのでしょうか?
分かりやすい文字の「切り取り」が施されており、非常に読みやすかったです!
そのキーワードに注目して読んでいくのも面白いかと思います♪ - チャル
大人の世界観
登場する人物一人ひとりが今自分のまわりでなにが起きつつあるかわかって
いるのに、騒いだりあわてたりしないで淡々と成り行きを見守っているとい
うのは、同じ年代では考えられません。
読んでいるあいだずっと、冷たくてするどい緊張感を肌にぴたりと当てられ
ているように感じました。
これからのストーリーを想像させるラストのシーンは、長く暗い、じっとり
した雨の季節がはじまる場面でしたので、主人公をとりまく人間関係も同じ
ようなじっとりしたものになるのでしょうか。
それとも、このまま淡々と・・・
普段の世界観から離れ、奥深く想像をめぐらせたくなる作品です。 - 亜希
大人の読み物
ケータイ小説を読んでいる、というより
発刊された書籍を読んでいる
そんな感じでした。
さすが、プロ作家さま!
表現の仕方が素人とは全く違います。
私なんかの筆力とは雲泥の差です。
ストーリーはいわゆる不倫ものですが、
主人公が今後どう傾いていくのかとても気になります。
小説を書いている方なら、とても勉強になる作品だと思います。