ゴッホの名画『ひまわり』が、香月菊江(こうげつ・きくえ)と那花壽美登(なばな・すみと)の眼前にある。
それは、花瓶に生けたひまわりの花をモチーフとした幾つかの作品群だ。
ゴッホは、生前、売れない画家だったが、後年、日本でも莫大な額で競り落とされた。
壽美登が幼馴染の菊江と遠方まで鑑賞に来た理由は、陶芸一家の那花家に不思議な益子焼の壺が舞い込んだ件で相談をしたかったからだ。
ある人が所蔵する名画『ひまわり』と深い関わりがあるらしい。
遺伝子解析など科学的側面から突き止めようとする菊江と実際に模写などをして芸術的な側面から迫る壽美登が、協力して壺の謎を解く。
その過程で、お互いの悩みが明らかになり、二人の間に絆のようなものが生まれる。
時に現代、時にゴッホの生きていた時代へと、ひまわりの壺の持つ力で転移をし、弟テオが遺したものでゴッホの苦しみ生きる様を追うように時代の行き来を繰り返す。
果たして彼の芸術として人としてのあり方は、どうだろうか。
時を越えて二人の旅が始まった。
最愛なる芸術家の最期に立ち会い、菊江と壽美登は何を感じるのだろうか。
その後、二人のお互いへの気持ちは、ほのかに甘酸っぱいものとなる。
◆登場人物
香月菊江(こうげつ・きくえ):女性。17歳。高三。理系大好き。母はTU総合研究所に勤める。生物が得意で、DNA解析も好き。那花壽美登のことは幼馴染の優しい人だと思っている。
那花壽美登(なばな・すみと):男性。17歳。高三。芸術系大好き。陶芸工房の息子だ。はたからは知識も豊富で将来有望と囁かれるが、まだまだ陶芸の道のりは遠いと悩んでいる。香月菊江のことを大切な女性だと幼い頃から寄り添って来た。
フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ(Vincent Willem van Gogh):男性。1853-1890年。(0歳から37歳)。オランダの実在した画家。代表作に『ひまわり』がある。
テオドルス・ファン・ゴッホ(Theodorus van Gogh):男性。1857-1891年。(0歳から33歳)。フィンセントの弟。兄を支援して行く。
*この物語は、フィクションです。
◆よろしくお願いいたします。
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