不況の煽りを受け、勤め先の旅行会社が倒産してしまった外川あやめ。その後も不運が続き、ついには家まで失ってしまう。そんな彼女の目の前に現れたのは、彼女が勤めていた旅行会社向かいの喫茶店「カフェ・アドリアノ」の店主、シド。あやめの事情を知ったコワモテ大柄な眼鏡の彼は、一見とんでもないホワイト求人をあやめに紹介する。快諾するあやめだったが、実はそれは某国のスパイであるシドの妻役を演じるという仕事で–––––。
「ただ妻を演じればいいはずなのに、なんでそんなに甘々なんですか!」
カタギには思えない見た目なのに、シドはことあるごとに甘やかしてくる。まるで恋人のように接してくる彼に、あやめは翻弄されていく。
果たして彼女は一線を守りつつ、無事に半年の契約期間を終えられるのか?
コワモテイケメンスパイ×不幸の女神に愛された女のラブストーリー。