鏡味大輝(30)は真白ゆき(28)と付き合って7年、同棲して3年になる。
ある朝、いつものように起きると隣で寝ていたはずのゆきの姿はなく、代わりに猫が寝ていた。
家中を探し回る鏡味だが、彼女の姿は見当たらない。
手がかりを探そうと思い、彼女のバッグを開けると、そこには退職を労う色紙。
「ゆき、仕事やめたの?」
何も知らない鏡味は動揺し彼女との会話を思い出そうとするが、そこで初めて自分は彼女との生活がおざなりで彼女のことを知らなかったことに気づく。
突然やってきた猫、急に消えた彼女。
「結婚なんて、考えたこともなかった」
「一緒に生きていくって何?」
「人生あと50年はあるだろうに同じ人とずっといれる?」
彼女を知るために鏡味は色々な人と対話する。
彼女が消えた理由は一体何か。
猫がつなぐ人間模様を描いたストーリー。