御伽噺の中だけの登場人物であると思われる吸血鬼は、日本にも存在している。永遠の命を夢見た科学者により創り出されてしまった彼らは、夜な夜な生物の血を求めて町を彷徨っている。日中は吸血鬼としての自覚を持たない個体も多いため、普通の人間と区別がつかない。
そんな中、吸血により異能力を行使するうえに人間離れした身体能力を持つ吸血鬼と進んで戦い、「吸血鬼狩り」をする「半人間陣営」。彼らは、幸か不幸か吸血鬼の実験でできた失敗作である。吸血鬼の性質も併せ持つため吸血せずとも異能力を使うことができるが、身体能力と再生能力は並みの人間よりもほんの少し高い程度。吸血鬼と戦う理由は一人一人違うが、「まだ人間である」というプライドを持っているのは共通している。
自分の心臓と他人の心臓との間に引力を働かせることができるヒトデ、眼球が好きすぎるがゆえに他人の視界を自由に共有できるようになったトンボ、どんな音でも真似できるほどに声帯が発達したウサギ、普通の人間ではあるが機械に強くハッキングを得意とするK。半人間陣営に属する彼らに、主人公である風見翔太郎が加わることによって物語は動き出す。
ファンタジー
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