伯爵家の養女でありながら虐げられてきたトリンティアは、『冷酷皇帝』と呼ばれ恐れられる青年皇帝・ウォルフレッドが治める城で侍女と働く中、偶然ウォルフレッドにぶつかってしまう。
銀狼として強大な力を振るうウォルフレッドは、力の代償として常に苦痛に苛まれており、苦痛を癒す存在である『花の乙女』を求めていた。
トリンティアが『花の乙女』の資質を持っていることを知ったウォルフレッドは、彼女を召し上げ、昼夜を問わずそばに置くようになる。
共に過ごす中で、お互いを意識するようになる二人だが、ウォルフレッドを皇位から追い落とそうと画策される陰謀が二人の恋路に立ちふさがる。
トリンティアもまた、身分差ゆえに想いを口に出すことができず、二人を狙った襲撃をきっかけに、ウォルフレッドとトリンティアはどんどんすれ違ってゆく。
トリンティアが政敵に攫われたことでようやく彼女への想いを自覚したウォルフレッドは、治世のために大切な儀式の直前であるにもかかわらず、自らトリンティアを助けに行く。
政敵を倒し、トリンティアを取り戻したウォルフレッドはつつがなく儀式を執行し、トリンティアに想いを伝え、二人は結ばれる。