ある日、世界を混沌と恐怖に陥れた魔王の封印が破られた。
自由になった魔王ケイオスだったが、迎えの部下も敵対する勇者も誰も来ない。
それを不審に思ったケイオスはもっと注目してもらうために、世界各地を回る事にした。
しかし――ケイオスを出迎えたのは緑も水も雲もない、枯れ果てた大地と崩壊した文明の名残だった。
「世界滅んでるじゃん」
このままでは誰も怖がってくれない、それは困る、と思ったケイオスは自らの魔力と能力により、星を復活、再生することに決めたのだった。
星を周り、自らの魔力を使って湖、森などの自然を蘇らせていくケイオスは、やがて大きな街に着いた。
そこで自分の知る文明よりも、遥かに進んだ世界である事を知るケイオス。
ケイオスは封印されてから数千年の時が経っていた事を知り、魔王や勇者などは伝説か架空の存在でしかない事実に愕然とする。
なぜ魔王城だけは無事だったのか、なぜ自分は封印されていたのか、様々な事実が判明していく中で、ケイオスは人間すら蘇らせようと悪戦苦闘していくのだった。