崎本雪子は三十七歳。横浜に住み、東京で働いている。
新卒で入社した企業が倒産し、今は派遣社員として働いているが、職場の居心地は悪い。
派遣での仕事、婚活となにをやってもうまくいかない雪子。
都会での生活に疲れた雪子は、父親の死をきっかけに、母の待つ地元、福岡に戻ることにする。
派遣として勤務する住宅設備メーカーの最終出勤日に、雪子は、八歳年下の社員の深田駿介に飲みに誘われる。
そして、誘われるままにホテルに泊まってしまう。
雪子は深田とは一度きりと割り切り、実家に戻るが、雪子がまだ東京にいると思っている深田は雪子に連絡を入れ続ける。
雪子は深田を断ち切ろうと、地元に戻っていることを告げる。
すると、深田は雪子に会いにやってくる。戸惑う雪子だが、邪険にすることもできず、再び深田と一夜を過ごしてしまう。
深田のことを嫌いではないが、年の差もあり結婚の相手としては考えられない雪子。
しかし、深田に押し切られる形で、深田の気持ちを受け入れる。
そして、迷いながらも遠距離恋愛をはじめてみることにするのだった。