ニセモノの白い椿【完】

作者

【臆病者で何が悪い!】の、生田椿のお話。
外見ピカイチ、中身サイアク、バツイチアラサーの恋。






生田椿いくたつばき31歳 バツイチ。


どうしてもと乞われて結婚したのに、気付けば私の方が捨てられていた――。


「心に余裕がある時は、君の美しさに憧れた。でも、疲れ切って帰った時、君の美しさはただ窮屈なだけだった」


離婚した夫の別れの言葉。




ふざけんな!!!




好きでこの顔に生まれたんじゃない。

この顔で皆が勝手に作るイメージを必死で守って来たのに。


それなのに、私、全然幸せになっていない。


美しい女は得だなんて、誰が言ってるの――?



そんな破れかぶれの私の前に現れたのは、見るからにチャラそうな男――。






* * * 


『臆病者で何が悪い!』に登場する生田椿の物語です。

『雪降る夜はあなたに会いたい』の木村が登場します。

それぞれ独立していますので、読んでいなくても問題ありません。