どうしてもと乞われて結婚したのに、気付けば私の方が捨てられていた――。
「心に余裕がある時は、君の美しさに憧れた。でも、疲れ切って帰った時、君の美しさはただ窮屈なだけだった」
離婚した夫の別れの言葉。
ふざけんな!!!
好きでこの顔に生まれたんじゃない。
この顔で皆が勝手に作るイメージを必死で守って来たのに。
それなのに、私、全然幸せになっていない。
美しい女は得だなんて、誰が言ってるの――?
そんな破れかぶれの私の前に現れたのは、見るからにチャラそうな男――。
* * *
『臆病者で何が悪い!』に登場する生田椿の物語です。
『雪降る夜はあなたに会いたい』の木村が登場します。
それぞれ独立していますので、読んでいなくても問題ありません。