私は――
気付けばずっと孤独だった。
いつも心は寂しくて。その寂しさから目を逸らして生きていた。
僕は――
気付けばずっと、苦しい日々だった。
それでも、自分の人生を恨んだりはしなかった。
恨んだところで、別の人生をやり直せるわけでもない。
これが自分に与えられた宿命だと。
――そう、思えていたはずだった。
孤独な二人の、静かで哀しい出会い。
そこから生まれたのは、慰め? 居場所?
それとも――。
公開 2022.7.26
※以前、他サイトで公開していたものを改稿しています。