その少女は“人を殺したことのある人間”がわかる特殊な能力を持っている。
姉を殺した連続殺人鬼を見つけるため、少女は自ら“おとり”となって街をさまよう――。
黒井ヒナタの姉アキは一年前、連続女子高生殺人事件の被害に遭い未だに死体も犯人も見つかっていない。
そんなある日ヒナタに不思議な能力が身についた。それは人を殺したことのある人間に会うと相手の首筋に小さく髑髏模様が浮かび上がるというもので殺した人間の数だけ見える。犯人を見つけたいという執念が生んだ奇跡かもしれない。
以後ヒナタは首筋に髑髏模様の見える男を見つけるたびに自ら“おとり”となってその毒牙にかかろうとする。
姉を殺した殺人鬼にたどり着くまで、今日も危険な放課後がくり返される。