函館市の古びたアパートの一室で赤ちゃんの泣き声が聞こえる。シングルマザーの高橋成美(20)は頼る身内も相談相手も、頼り方も分からず、自宅で出産する。金銭的に余裕がない成美は昼はパチンコ屋、夜はキャバクラで働いており、仕方なく生まれたばかりの赤ちゃんを家に置いて仕事に出かける。
学校の講師をしている石田翔太(37) は妻、子供がいて一見幸せそうに見えるが、コロナ禍以降仕事が減少、訓練校と専門学校の講師を掛け持ちする。自分が屋上から飛び降りる光景を度々想像、目撃する。
専門学校に通う片山ナナ(20) はストイックにダンスに打ち込んでいるが、母親の片山恵子(50)が病弱で新興宗教にはまり、家庭環境が悪化。ダンスにますます傾倒する。
同級生の西島ユウキ(20)と公園でダンスの練習中、ナナは度々赤ちゃんの泣き声を聞く。祖父母も亡くなり、母親の高橋良江(41)は失踪中の成美は、ある日母親の知人と会い、良江と連絡とるが逆に金を無心される。
元彼氏で赤ちゃんの親である菊池光一(23)も漁に出て行方不明と聞かされ、ますます孤立感を深める。
石田も仕事に子育てに奮闘するが、言うことを聞かない子ども、妻との仕事のバランスに心身ともに疲れていく。
ある日、赤ちゃんの泣き声が気になるナナはユウキ、石田と泣き声のするアパートにたどりつく。部屋に赤ちゃんしかおらず、怪我をする恐れがあることからナナと石田はベランダから家に入り、赤ちゃんを救出する。
仕事から帰ってきた成美はナナたちに感謝する。ナナの家も父片山茂(52)と恵子がナナのお経ダンスがきっかけで真剣に向き合い改善の兆しが見える。石田も日々の生活の中で、飛び降りる光景を見ることがなくなっていく。
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