高2の秋、俺は進路の事で祖父と大喧嘩をした。
勢いで祖父の家を飛び出した俺は宛もなく夜の道をスクーターで走っていると、どこからともなく謎の声が聞こえてきて――
驚いた拍子に俺は交通事故を起こしてしまう。
そして気が付くと病院にいて、何故か俺の体は透けていた?!
もしかして俺は――死んだのか?
17歳であっけなく命を終えた俺は、目覚めた先で一人の不思議な女性と出会う。
女性は言った。
「きっとこの世に未練があるから成仏できないんだね」と。
だが俺には分からなかった。
夢もなく、目標もなく、ただ惰性的に日々を過ごしてきた自分に、いったいなんの未練があるのか、俺にはまるで分からなかった。
そんな俺に、女性は言う。
「夢もなく、目標もなかった日々が、俺にとっての未練なんじゃないか。
ならば、今からでも遅くない。共に夢を探そう」と。
こうして俺は、死して初めて自分の夢と向き合う事に。
全ては無事、成仏を果たす為に――
青春
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