ファン
2

イト

日々を編む

くがつ

テストも終わり
遅い夏休みが始まっている
復習しないと遊ばないとで常に心がざわついている今日は母と電車で温泉に行った 5時間もかけて
今日は天気が本当に良くて、夏がまだそこに居続けていた もう居なくなったと思っていたセミが山奥でまだなきつづけていた 私にとっては異世界のように感じられていても、そこには黄色い帽子とランドセルを身につけた小学生がいるし、ベンチで話す高校生カップルもいる 異世界に来たようだが、結局ここは誰かの日常であって、誰かの好きな場所であって、誰かの嫌いな場所である。
母はやっぱり優しいし、私はたぶんいつまでも甘続けてしまうんだろうなというか、甘えさせてくれるんだろうなと思ってしまった。あんなに気が使える人は素敵だ。電車に大きなアブが入ってくると、手を舐めてこするその姿に笑った、必ずと言っていいほど母が目をつぶった写真がある。朝から同じ電車に乗っていた人は温泉で2回ともあった、母は外を見るのが好きなのかもと思った。電車ではずっと眠れるのに帰ったら眠れないんだろうな。
いつか好きな人と今日と同じように電車に乗って行きたいなと思った。思ってしまった。
外を見てももう真っ暗で、嫌という程自分の顔しか映らない。今日で夏の旅も終わり また眠たくなってきた 今日は気持ちよく電車に揺られて夜を見ようもう来ない今日のため またやってくる明日のため

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