Defend love番外編~キョーヤ第2部②~
(※自己満足の世界です。
非公開にした作品の番外編ですので、ファン登録者様専用となっております。
ご容赦願います。)
同伴出勤して店に入ると、私を指名してくれてるお客さんが3組来てくれていた。
同伴のお客さんを入れると4組になる。
今日も売上、上々じゃん、私ってばやっぱ凄くない?キョーヤさんだって少しは褒めてくれてもいいのに。
なんて思いながら着替えを済ませ、メイクを直して店内へ向かった。
「なんで…」
ヘルプは付いてくれてるものの、飲んでるのは割り物の水かお茶。
こんなんじゃボトルは減らないし、売上だって…
「どうしたのハナちゃん。お客様、待たせてるんだから早く付いて」
「どなたからっ」
「ハナちゃん、自分で決めて動く方がいいんでしょ?だからハナちゃんの好きなようにやっていいよ」
店長が微笑みながら言ってくれたけど、さすがに順番くらい言ってくれてもいいのに…。
だって私、今来たばっかだよ?
*
*
*
「ハナ、今月分これっぽっちか」
さっき、組の人に渡した封筒を持って、キョーヤさんが私のとこに来た。
しかもキャストや黒服さん達がいる前で、返済額の話をしてくる。
「だってっ…」
「なんだ?」
お店の人達が協力してくれないから、お客さん来なくなっちゃったんだもん。
私は頑張ってたのに…
「先月、ちょっと…売上が」
「なら来月の返済に上乗せって、組長に伝えていいか」
「あのっ、それは…まだ」
「職場も世話してやって、立ち回り方も教えてやった、まだ甘えるつもりか?」
あの日以来、キョーヤさんとの距離が遠くなった、それに私を見る目に温かさが無くなった気がする。
私が奥さんを悪く言ったから?そんなに奥さんが大事?私はただ、キョーヤさんの事が…、キョーヤさんに褒めて欲しかっただけなのに。
「どうなんだよ、俺も組長の使いなんだわ。どうせなら組長本人と交渉するか?ハナは”1人で”何でもデキんだろ?」
「バイト掛け持ちしてもいいですか…」
「…当日欠勤は罰金だ。あと…飛んだら追い込みかけるからな」
キョーヤさんは私の返事なんて聞かずに、店を出て行ってしまった。
こんな時でも私は1人。誰も私に声を掛けてくれる人はいない。
ヘルプに付いても他のキャストに交代を言い渡されるから、出勤しても待機席で座ってるだけ。
「自業自得じゃん?」「立花さんにも見放されたんだ」「借金返すためだったんだね」
好きに言えばいい。
私は気にしないしっ。
「ハナちゃん、ご指名頂いたよ。女性3名の席だけど1人で平気?」
第2部③へ続く
シェア
コメント
ログインするとコメントが投稿できます